涙雨

先日、初めて息子の散髪に行った。
それにしても、髪を切るだけでここまで印象が変わるものか、と改めて思う。
なんだか急に成長してしまった様に感じて、親の方が驚いている。
ああ、大きくなったんだなぁ。
そう思って嬉しくなる気持ちと同時に、胸に迫るのは、泣きたくなるような衝動だった。
今は私に甘えて抱きついて、すぐに追いかけてきて、ママと呼んで泣いてくれる小さな息子。
そんな時期はきっとあっという間に過ぎて、繋ぐその手を離して、いつか自分の足で歩いて行ってしまう。
いつか必ず訪れる、そう遠くない日。
それは子供が成長した証。
親としては、この上なく喜ばしいことのはずなのに。
その日が怖い。
悲しくてたまらない。
日々の成長に喜ぶ気持ちと、そんなに早く大きくならないでという気持ちがせめぎあって、涙が込み上げそうになる。
子供が産まれる前までは、成長していく姿は、ただただ喜ばしいものだと思っていたけど。
それだけじゃなかった。
子育てって、幸せで、喜ばしくて、苦しくて。
こんなにも、寂しいものなんだ。
だからこそ、限りある時間を今以上に大切に過ごしていこう。
この寂しさも引っくるめて、全部覚えておこう。
そして、いつか成長した息子に伝えたい。
「私を母にしてくれて、ありがとう」と。