愛想笑い

こちらに来て1か月。やはり治らないなと自覚する癖がひとつがある。愛想笑いだ。
こちらの人は愛想笑いをしない。カフェやレストランの店員さんはフレンドリーではあるが愛想笑いとは違う。こちらに来て愛想笑いをしている人をあまり見ない。
私は物心がついたころから、人からどう見られるか、他人が今どんなことを考えているかを過度に気にしてしまう傾向がある。これは兄弟が親に怒られているのを見て、自分は怒られて嫌な思いをしないように、親を怒らせて嫌な思いをさせないように、と無意識に思い続けたからだろうか。そのせいなのか本当に気の許せる人といるとき以外はいつも笑顔を振りまいたり、明るく振舞ったりしている。これはいつのまにか癖になってしまっていて、自分で思うよりも先に笑顔が顔に出ている。
愛想笑いが悪いことだとは思わない。接客は得意だし、私の笑顔で周囲の人が安心したり楽しくなれるんだったらそれが本望ではある。それに笑顔が素敵だね、とか癒される笑顔だねとか言われると嬉しい。素直に嬉しい。
問題は愛想笑いと本当の笑顔が自分の中で区別できなくなってしまったこと。もちろんお笑いを見ておなかを抱えて顔をくしゃくしゃにして「笑う」ときは、別である。だけど、例えばかわいい子供を見た時やおいしいご飯を食べた時、友達と目が合ったときなど、自然と「笑み」がこぼれた時、愛想笑いが無意識に出てしまうことがわかっている私はこの「笑み」はもしかしたら作り笑いなのかもしれない、本当の笑顔じゃないのかもしれない、とか思ってしまうことがある。
もう一つの問題は自分が「愛想笑い」をしたとわかっているときの本心とのギャップである。他人のミスに大丈夫だよと言って愛想笑いをしたときとか別に本心ではそんなこと思ってないのに本心を偽って笑顔を作っている自分が気持ち悪いと思うし、自分が間違いをしてしまったときとかうまくいかないときに愛想笑いが出ると、笑顔でごまかそうとしている自分に嫌悪感を感じる。
あとはこちらにきて愛想笑いをする人があまり周りにいない分常に笑っている自分が周りから浮いているように思うことが増えた。
笑顔って本当は素敵なものなはずなのに、自分の顔からあふれる笑顔を否定したくはないのに、最近は自分が本当に笑顔になれる瞬間を必死に探している気がする。
これが結構つらい。