つれづれなるままに クラインガルテンの四季



 梅雨の雨が上がった昼下がり、二羽の蝶が飛来。ウッドデッキに置いてあったサンダルにとまった。よく見ると、黒色の羽に黄色と白色の紋が眼にも鮮やかな国鳥のオオムラサキ。オオムラサキセンターを訪れていたので、近くに生息するであろうことは分かっていたが、まさか眼の前に飛来してくるとは思ってもみなかった。裏の雑木林で羽化し、飛んできたのだろうか。しばらく飛んでもいかず、ずっと観察することができた。クラインガルテンの人の話によると、部屋の中に入ってくることもあったそうだ。その後も、3日とあけず、庭で見ることができる。ただ、オオムラサキが見られるのは、ほぼ1ケ月ぐらいの間のようだ。
 雉の鳴き声がしなくなった。春先からずっと、早朝から夕方まで鳴いていたが、全く聴かなくなった。雉は、雄が繁殖期に鳴き声を発するようだが、繁殖期は3月から7月までのようで、雉の鳴き声も来春まで聞けなくなった。雉にかわって虫たちの鳴き声が大きくなってきた。ギーギーと鳴くのは、キリギリスの仲間のようだ。庭には、朝顔がつるを伸ばし、花を咲かせる。向日葵も、花を微妙に旋回させる。近くを散歩すると、ノウゼンカズラが花を散らせはじめていた。石榴、無花果が実をつけ始めている。
 梅雨の晴れ間、早朝の散歩で久しぶりに南アルプスや甲斐駒ヶ岳を見ることができた。この前まであった山頂付近の残雪は、ほぼなくなっていた。夜来の雨で、側溝を流れる水に勢いがあり、水音が清々しい。夕方、雨上がりの空に虹がかかった。アッという間にかかり、アッという間に消えていった。キウリ、ナス、ピーマン、ししとうが、収穫期を迎え、毎日の食卓に登場することが多くなった。キウリやナスは、生育が早く、取り漏れると。1日2日で巨大化する。スイカやカボチャも徐々に実を大きくしている。

 専門家会議が廃止されることになった。記者会見や、その後の報道の解説を聞くと、政府と専門家会議メンバーとの間で齟齬が生まれていたようだ。もともと政府が諮問する会議体なので、メンバーは日常的にも厚労省と関係の深い人たちで構成されており、基本は、政府の意向にそって対応するメンバーと認識していたし、この間の記者会見等を見ていても、政府にいいように利用されていると思っていた。そのメンバーの思わぬ反乱にやや驚いた。「雉も鳴かずば撃たれまい」「出る杭は打たれる。出過ぎた杭は打たれない」。思惑とはずれた発言をすると、たたかれる。そのこともあってか、専門家会議メンバーの記者会見当日、専門家会議の再編成が政府で検討されることが明らかにされた。言葉はおだやかでも、腹にすえかねていたのだろう。専門家会議の議事録の公開云々でも、政府は抵抗していたのに「公開していい」と言ったのは専門家会議のメンバーであった。「専門家の矜持」を示した格好。新型コロナウィルスは、いまだ未知の部分が多い。今後感染爆発がいつ起こるかもしれない。その時、専門的知見とは関わりなく、政治的判断にいいように使われ、本来ない判断の責任をおしつけられてはたまらないはず。専門家会議の再編成で、山中先生や、リスクコミュニケーションの専門家を入れるようだが、上昌広医療ガバナンス研究所理事長はさすがに無理だろうが、ノーベル賞受賞つながりで、この間率直に発言を続けている本庶佑教授は、ぜひいれてほしいものだ。危機の時こそ選択のリスクは高い。「グループシンク(集団浅慮)」にならないよう、こういう時こそ、異論を排除せず、意見は多面的に集め、検討・論議を重ねたうえで、判断することが大切。最初から、一定の結論をもっていて、その判断の裏づけとして委員会・諮問会議を使ってきたのが、現政権の進め方。リスクが高いからこそ、「総合的」という名のもとに、判断の根拠や責任を曖昧にせず、真に総合的に検討・協議し、判断・執行責任は明確にするように期待したい。政治家・官僚の矜持を示してほしい。