自分の話をすると涙が出る話のつづき

ずいぶん前に、「自分の意見や思ってることを話すと涙が出る話」についてノートを書いたんですが、それをShortNoteだよりに掲載していただいたようで。
https://www.shortnote.jp/view/notes/ASFPrcxg
これ。
反応もいくつかいただいて、人気のノートにも入れていただいたのですが、話題のひとつとしてさらっと書いてしまったのでもうちょっと深く考えて書いてみたいなと思いました。っていうのが下書きに潜んでいたのを思い出したので引っ張り出してきました。
最初に言っておきますがそこそこ長いです。

まずびっくりしたのが、私も同じです、とか、私も同じでした、みたいな反応をいくつかいただけたこと。
そのひとつがVectorさんのノート。
https://www.shortnote.jp/view/notes/ADIYYyDd
(こんなに前のノートにつながりノートを書かれるとは何事?!と思われそう)

カウンセラーのお仕事をしている方に、自分の話をすると涙が出る、という話をしてみたところ、「そういう人はたまにいるし、それを治したくて私のところに来る人もいますよ。」と言われたことがあったのだけれど、本当に出会えるとは思わなかった。人に共感してもらえるとすごく心強い。

私がこの症状(と呼んでいいのかは謎だけど)で一番辛かったのは、「自分の話をすると涙が出る」ということに自覚を持つ前のとき。今思えば物心ついたときからそうで、思い当たるふしはたくさんあるんだけれど、私がこのことをようやく自覚したのは大学に進学したころだった。それまでは自分が思ってることを話そうとするときになんで涙が出るのか分からなくて、親には「そんなの泣くことじゃないでしょう」なんて言われたりして、私が発言している内容の他にもっと辛いことがあるから泣いてるんだって思われてよけいに心配されたりして、「本当は違う理由があるんじゃない?」なんて言われたりして、そうじゃないって言っても信じてもらえなかった。自分でも「もしかしたら自分でも自覚していない辛いことが潜んでいるのかもしれない」と思ったりもしたけど、そんなことはちっとも見当たらなくて、何で涙が出るのかさっぱりわからなかった。
だからなるべく、泣きそうになるようなことを言うのを避けた。どういうときに自分が泣きそうになるのかはいまいち分からなかったけど、言おうとして泣きそうになったら言うのをやめたりした。今思うと、それがすごく悪循環だったんじゃないかな、とも思う。

大学生になったころ、こんなに変なタイミングで涙が出るのはやっぱりおかしい!と思い、自分は一体どういうときに涙が出るのかを分析してみた。そこで今までに泣きそうになったり泣いたりした状況を思い返して共通点を探してみたところ、「自分が思っていることを発言するとき」に涙が出るんだ、とようやく気付いた。遅い。もっと早く気付いていれば!と思ったけれど、気付いたところで対策のしかたなんて分からないのでとりあえず放置しておいた。

そもそもどうしてそんなふうになってしまったのかも自分ではよく分からない。自分の考えを発言することに対して特にトラウマみたいなものは思い出せないし、自分の記憶にないくらい小さな頃の話でも母に「あのときみさとがこういうこと言って泣いてね〜」みたいなことを言われたりして、それを言われたときは当時の自分がなんで泣いたのかさっぱり分からなかったんだけれど今なら泣いた理由がこれだったって分かる。
でもなんとなくだけど、私はやけに責任感が強くて、「いい子でいたい」っていう思いも強くて、親にこれといって反抗もせず過ごしてきたから、そういうのが原因なのかなあとは思う。反抗しなくはなかったけど、そういうときはだいたい泣いた。人に落胆されるのが怖い。人に弱みを見せるのが怖い。相談をするのが苦手。自分の意見を言い出すのに時間がかかって、すごく小さなことでもありったけの勇気を振り絞らないと言えなかった。だから何回も何回も伝えることを諦めた。今は少しずつ慣れてきたけど、それでもやっぱり人より時間がかかるし、勇気もいる。
ちなみに自分の話をすると涙が出るのは話をするときに限ったわけではないようで、このノートをパソコンに向かって打っている今もだいぶ泣きそうになっているのである…。なんてこった。でも口に出すよりはこっちのほうがよっぽど平気。きっとこれを口に出して話してたら号泣してしまってとてもしゃべれたもんじゃなかっただろうな。
前のノートにも書いたけど、これは本当に本当に不便きわまりなくて、涙が出てればしゃべりづらいし、人には無駄に心配をかけてしまうし、「泣けばいいと思ってるのか」と思われそうでいやだし、涙を止めなきゃ!って焦ってよけいに混乱するし、ろくなことがない。
最近は話してる途中で涙が出てしまうことがあると、「自分の話をすると涙が出る体質なんです、悲しいわけじゃないんです、心配かけてすみません」と説明するようにはしてるけど、それでも話してる相手がいきなり泣き出したらびっくりするだろうなあと自分でも思うからなんとかしたい。
だから今、「自分の思ったことを言う」訓練をしている。ほんの少しずつだけど。ちょうどいいことに少し前から家族と一緒に暮らす生活になったので、家族の誰かの意見が間違っていると思ったらそれを言ってみるとか、自分が何をどうしたいか伝えてみるとか、少しわがままを言ってみるとか。相手が家族なら、赤の他人に伝えるのに比べれば全然怖くない。友人と遊ぶときも、前までは「なんでもいいよ」「どっちでもいいよ」と言うことが多かったけれど、それを「ここに行きたい」「これが食べたい」と言ってみるとか。そういう小さなこと。それをちょっとずつ増やしていけば、慣れていけるかもしれないから。今のところ改善されたかどうかは分からないし、そもそもこれが有効なのかも分からないけど、ちょっとでも良くなったらいいなー。あとは涙が出てしまったときに冷静に対応できるようになりたい。きちんと相手に説明をして、それでも伝えたいことをちゃんと伝えられるようになりたい。
最初のほうに書いたカウンセラーの方には、「涙が出るのは、感受性が豊かだからですよ」と言われた。一般的な感受性の豊かさがどのくらいなのかが分からないから人と比べてどうなのかも分からないけれど、豊かすぎて涙が出るのは本当に困るし、感受性なんて乏しくていいから涙が出ないようにしてくれって思う。でもそういう体質なんだからこれはもう諦めて受け入れるしかない。だからせめて、うまく付き合っていけるようになりたい。それに、感受性が豊かなのってたぶんそんなに悪いことではないし、使いようによっては長所にもできる部分だとは思う。まだまだ解決策は見つからないけど、どうすれば良い方に伸ばせるかを考えていけたらいいな。