「〇〇人組を作りましょう〜あぶれた人はどうなるの?」

保育士おへそのごま の保育エッセイ(20)
「〇〇人組を作りましょう〜あぶれた人はどうなるの?」
 火曜日のこと。月曜が一日中雨で、週末もはさんで感覚的には久しぶりの外遊び。子ども達は小集団に分かれてそれぞれが今ひとつ遊び込めていないと感じました。
 こういう時は、まず全体を掻き回して、大きめの集団で動きのある遊びを提示して子ども達を巻き込んでいけるといいな、それなら単純な鬼ごっこだ。ヨシ!と氷鬼で自分が鬼になって走り回りながら目についた子に手当たり次第タッチして「タッチ!凍れー!」とあえて強引に巻き込んでいきました。(当然ですが、遊びに集中している子達は巻き込んでませんよ)
「えぇー!?やってないよ!」という子も、勢いと雰囲気に押されて思わず「凍ったポーズ」をしちゃうのがかわいい。すぐさま、近くにいる他の子が「タッチ!」して助けてくれるます。
 そんなことを繰り返してキャーキャーやっているうちに、巻き込まれた子も次々に遊びに加わってきて3人くらいで始めた氷鬼が20人くらいの規模になってなかなかの大騒ぎになりました。全体に動きが出てきたのと、子ども達の体も温まって、僕の息も切れてきたところで、そろそろ違う遊びに切り替えてもいいタイミングだと判断しました。
 そこで、フラフープをたくさん地面にばら撒いて椅子取りゲームフープ版のようなことで遊んでみようと考えました。ここで(今考えても、なぜそんなことを思いついたのかわからないのだけれど、天使がささやいたみたいに)ふとひらめいて「ひとつのフープに入れるのは、2人か3人ね!ひとりぼっちはバツー!4人になってもバツー!」と口から出ていました。
 よくある、「2人組をつくりましょう!」「3人組をつくりましょう!」的な遊びのフープ版。だけど、ポイントは、「2人、もしくは3人」ってところ。
 後は僕の「引っ越し!」の合図でフープから出て今のメンバーとは違うメンバーでフープに入って組をつくる。という繰り返し。
 やってみて、「コレは凄い!」と自分でも思いました。「2人、もしくは3人」とすることで、あぶれる子がいなくなるんです。
 例えば。
 入れるフープを探している子がいたら、2人組のフープの子が「こっちだよ!」と呼んでくれます。
 フープの中にひとりぼっちになっちゃった子がいたら、3人組から1人そっちに移動して入ってあげる子がいます。
 「4人になっちゃった!」ってところは、最初のうちは「だれか1人出てー!」と言っていたのが、あるところで「2人2人に分かれたらいいんだ!」と気がついてはみ出し者を作らずに対処し始めました。
 これらを、僕は何も口を出さずに子ども達が全部自分達でその場で考え出した。
 先に書いたように3〜5歳の異年齢でやってるので、どうしても3歳児さんなどはとっさにどこのフープに入れるかわからずにウロウロしちゃうのですが、必ず年上の子が助けてくれる。困ったときに必ず誰かから助けの手がもらえる。って安心感を遊びの中で体感できるってすごくないですか?
 子どもの頃、僕は「〇〇人組を作りましょう」という遊びが嫌いでした。あぶれる子を作って固まった仲間だけで安心する、そんな気持ちを子ども達に育てる必要性も感じません。そんな過去の自分に、この日のことを教えてあげたいと思いました。