挿れずの誓いと女をイカせたテディベア

僕は昔、挿れずの誓いを立てた。「前戯はこなしてもセックスは絶対にしない」、ただそれだけの誓いである。誓いを立てた理由は後日として、こいつのせいで僕は20歳、チェリーボーイだ。
 童貞を貫くのはなかなかに大変である。元カノには挿入しなかったのが原因でフラれた。ちょっと笑っちゃった。この話をすると、友人達は口を揃えて勿体無いだとか、頭悪いだとか、好き勝手言いやがる。リスクリターンを考えろ、そもそもお前らも童貞やろが。
 まあ、そんな感じで挿れずの誓いに悩まされて来た訳であるが、少し前にもこいつのせいでエキセントリックな状況に陥った。その話をする。
 去年の冬頃、ゆかりちゃんというセックスフレンドが、いや前戯フレンドができた。モデルのようにすらっとした美人で、よく僕を見下ろして来た。ゆかりちゃんは結構レアな性癖の持ち主だった。貞操帯まで経験した僕が言うから間違いない、ゆかりちゃんはやばい。
彼女の特殊性癖レパートリーの中で、一番クールだったのが人形プレイだ。
僕とゆかりちゃん、そして彼女のお気に入りの人形を人に見立てHをする、まああまり経験できないやつだ。その話を聞いた時「こいつもしや地雷か?」とか思ったけど、絶対楽しいのでやってみることにした。
男性はわかると思うけど、3Pってマジで男の夢じゃないですか?できれば「女・男・女」の形で。そのDreamを僕は「男・女・人形」でCome true したのです。
クリスマスの手前、僕とゆかりちゃんはラブホテルへと向かった。彼女はバチバチにテンションが上がっていて、繋いだ手を目一杯振って歩いていた。
諸々の手続きを済ませ二人でベッドに潜り込む。ゆかりちゃんがそっとカバンから何かを取り出した。彼女お気に入りのテディベア、チョコの登場である。チョコは何の変哲も無いクマさんだったけど、これから一夜を共にすると思うと「よろしくな、ヘヘッ」ってなった。
だが、ここで僕の脳細胞が急激に働き出す。まずこいつはオスメスどっちだ?メスだったら俺はチョコの全身を舐めたり、ともすればインサートしなきゃならんのか?と思案していると「チョコくーん、今から楽しみだねー」とゆかりちゃんが呼びかけていたので、オスだとわかった。とりあえず良かった。いや待て、それはそれで問題が…
そう、大問題である。3Pフォーメーション問題は避けて通れない。男2・女1の場合、それこそまさに「嬲」の状況が一般的だろう。だが、しかし僕には挿れずの誓いがある。「僕・ゆかり・チョコ」にしかなり得ないのだ。ところがどっこいチョコ君は腰振り機能なんざ持ち合わせていない。
 頭を捻りつつゆかりちゃんへの愛撫を終え、いざ挿入。彼女は僕とセックスができないと分かっているのでフェラをし始めた。さて、チョコ君はどうする…?多分、チョコ君には好敵手に対する感情と同じものを向けていた。
するとゆかりちゃんが動いた。チョコ君を壁に座らせ、そして彼の鼻へ自分の陰部を押し付け始めたのである。「あっ、なるほど〜〜」と言ってしまった。(めちゃめちゃ不思議がられた)これはまさに3P、ゆかりちゃんは僕のを咥え、チョコ君がゆかりちゃんを激しく攻めている。クマさんが女性を善がらせているのを見た事があるか?裸の女越しにクマさんを見た事があるか?ゆかりちゃんは気持ちよさそうな顔をしている。……いや、蕩けすぎじゃない??
それしかしないので愛撫はしっかりやるよう心がけているけど、あんなに反応よかったかな??気づけばゆかりちゃんはフェラを止めてずっと腰を振っている。これ最早3PではなくNTRに近いのでは??てかもう絶頂近くない?
「あっっ」と叫んでゆかりちゃんは果てた。チョコの鼻はヌラヌラと輝き、前より深い茶色の毛をしていた。俺は性技でテディベアに負けた。そう悟った。
ゆかりちゃんは満足げにチョコ君を抱いて眠っていた。僕は心の中で敬意を込めて「チョコさん」と呼ぶようにした。
ゆかりちゃんのせいで大学にクラスメイトから中指を立てられる大学生活を強いられたけど、エキセントリックな3Pができたから別に良いです。