人手不足倒産について考えてみた

新聞の経済面を見ていると、最近、騒がれ始めているのが【人手不足倒産】。
人手不足→求人をかける→人が集まらない→業務を遂行できず倒産……
どれぐらい人手不足がひどくなっているのか、と中小機構(中小企業ニュース)を覗きに行ってみると……

中小企業アンケート調査報告「人手不足に関する中小企業への影響と対応状況」
(※PDF注意)
http://www.smrj.go.jp/kikou/dbps_data/_material_/g_0_kikou/news/pdf/20170508_questionnaire.pdf

このアンケートを見てわかることは、中小企業の7割が人材不足に困っているんだけれども、だからといって、賃金を上げようとか待遇改善しようにはなってないのが、頭痛い……

賃金は上げないけど、今いる従業員にはもっと仕事をやってほしいとか、
賃金は上げないけど、やる気のある優秀な人を集めたいとか、
そんなもん「人は逃げていくし、人も集まらないのは、当たり前じゃないか」と。安い賃金で、都合よく便利で優秀な人が集まるわけないだろ、って。

経済ってのは、金を回すこと。
1970年代までの日本は、輸出によって経済を回していたけれど、
1980年代から内需拡大によって、国内で経済を回せるようになっていた。
1990年代のバブル崩壊以降、この内需が落ち込み続けたのが、日本経済弱体化の原因。
これだけ円高が進んだ状態では、昭和時代のように輸出で儲けるのは至難の業。
だったら、内需を拡大するしかないわけで、そのためには賃金を上げるのが一番。
(消費税の増税なんてもってのほか)

で……
今の状況を確実に打破できるアイディアがある。
それは「人材派遣業のマージン率(手数料)の制限」。

現在、日本の人材派遣業者のマージンは平均30~33%。高いところでは40%以上のマージンを取っている。(良心的な会社で21~22%)
これはどういうことかといえば……
現在時給1400円で働いている派遣登録の人は、
30%のマージンの場合、元請けが支払っているのは時給2000円。40%の場合、約2350円。20%の場合、約1750円。
時給1400円×8時間労働×20日間だと、月収にして224000円になるわけですが……
マージン40%だと月15万円が派遣業者に、30%だと月10万円が派遣業者に搾取されているわけです。

この派遣業者のマージンを登録者に完全公開することとし、国としてマージン比率を欧米並みの15%にする。
すると、どうなるか?
今、30%のマージンを取られて、1400円の時給で働いている人は、
時給2000円の15%引きだから、時給1700円となる。
1日8時間×20日間労働の場合、月給ベースで4.8万円の給料アップに!
年収ベースだと、およそ60万円のアップになります。

「なんだ、派遣社員だけの話かよ」と思っている人、ここからが大事なんです。

経済というのは、
“上流”に金を流しても、消費拡大には繋がりにくいのですが、
“下流”に金を流すと、一気に消費拡大に繋がるんです。
アルバイトや派遣が豊かになったのに、正社員が豊かにならないわけがない。そんなことしたら、誰も正社員になりたがらなくなりますからね。
当たり前ですが、正社員の待遇だって良くなります。

どうですか、これ?
派遣労働者は給料が上がってハッピー!
元請け企業は損をするわけでもなし。
国や自治体は、税収増加!

困るのは派遣業者のみ!
(派遣業者が可哀想? いやいや、派遣業者こそ、今まで人権無視してこの世の春を謳歌していたのですから、いいかげん引き締めて淘汰される時期にあります)

大事なことは、この手の経済を回すことについて、特に労働者の待遇改善に関することは、左派野党がやらなくちゃいけないことなんです。
日本の野党は、役に立たなさすぎ……