みん経コラボコンテスト第1回「地元の味」の結果発表!

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みん経コラボエッセイコンテスト第1回「地元の味」の、結果発表の日がやってまいりました!



最終的に174編のエッセイがそろいました。

集まった作品は、ノスタルジックなものや甘酸っぱいもの、笑えるもの、切ないものまでさまざま。聞いたこともない食べ物が出てきて驚かされる、なんてこともありました。

運営チーム一同ですべて楽しく読ませていただき、まずは一次審査を行いました。

そして二次審査。一次審査を通過した作品を、審査員4名でじっくり読み込みました。

▲西樹さん(左前)、山田ズーニーさん(左奥)、河瀬璃菜さん(右奥)、宮脇淳(右前)

十分な議論を重ねた結果、

最優秀賞 1編
優秀賞 2編
審査員特別賞 1編

が選出されました。

最後まで残った4編のうち、2編の評価が拮抗していたため、1編は優秀賞に、もう1編は増枠した「審査員特別賞」に選ばせていただきました。


また、惜しくも受賞を逃したものの、ぜひ多くの人に読んでいただきたい6編の佳作を、運営チームにて選出させていただきました。

コンテスト開始時は7編とお伝えしていましたが、審査員特別賞の増枠のため、佳作を6編とさせていただいています。

前置きが長くなりすみません!

それでは、最優秀作品から審査員コメントとあわせて発表いたします!!


●最優秀賞(Amazonギフト券30,000円分+同人誌)


▼謎のあごちくわ|pato(鳥取県)


【審査員コメント】

私の故郷も閉店が相次ぎ、帰省の度に活気を失っていく。哀しいのは街が生き生きしていた時を知っているから。親しんだ味も、街並みも、滅びてしまうのかと思うとたまらない。そこに!「滅びてないよ、生きてるよ」とばかり、今時のオシャレな店で生きのびていた「あごちくわ」。サアッーと目の前が晴れるように嬉しかった。「人の舌に、記憶に、残るものは簡単に滅びやしない」、そんな一筋の希望をくれた作品。ダントツだった。(山田ズーニー)

最優秀賞、おめでとうございます! 繊細な表現力や構成の素晴らしさに、思わず情景や想像を掻き立てられました。閑散としたシャッター通りの物悲しさで終わらず、希望が持てる終わり方になっていることが個人的に救いがあり、好きです。(河瀬璃菜)

「あごちくわ」という聞き慣れない鳥取の郷土料理と懐かしい街の情景を見事にシンクロさせた一編。記憶に残っているイメージの描写のみで読者をスーッと引きつけながら、それが「何か」を明かさない冒頭部分も見事です。作者と共に味わい、かつてそれがあった街を歩き、そして最後の一文…。これだけの文字数にもかかわらず、過去と現在を巧みに交錯させながら進むストーリーにすっかりやられました。(西樹)

投稿者名を見て、「あ。狂気の超長文ライター、patoさんや……」と、気を引き締めながら読みました。わずか458文字。凝縮された正体不明の郷土料理「あごちくわ」。patoさんの記憶が紐解かれる前半から、「懐かしい地元の街を歩く」の一文で、小さな物語は急加速します。駄菓子屋の婆さんが出した「あごちくわ」が、なぜか真新しい総菜屋で味わえる謎展開。誰もがふるさとに抱くおぼろげな記憶を描いた見事なエッセイでした。(宮脇淳)


●優秀賞(Amazonギフト券10,000円分+同人誌)


▼香り立つ「おかいさん」|heart-flower(和歌山県)


【審査員コメント】

幸福感につつまれた。読後に温かい匂い・味・空気にふわぁとつつまれる。内臓にしみる幸福感。それぞれに家庭の匂いというものがある。その匂いを嗅ぐだけで、家に帰ってきたと心は安らぐ。家族の食卓のシアワセの原点「おかいさん」。そのシアワセの匂いを胸いっぱい吸い込み、読み手も懐かしい場所へと心が帰っていく作品。(山田ズーニー)

読んでいるうちに「おかいさん」の香りが漂ってくるかのような不思議な感覚を覚えます。
母との思い出や家族との団欒など、幼い頃の幸せな原体験を振り返ることができ、大切な価値観に改めて気づくことができました。(河瀬璃菜)

紀伊半島に茶がゆ文化が残っていることを知った発見もあり、まさに郷土料理にまつわる文化を体感できる一編。何気ない過去の情景を匂いや香りで描き、シズル感を伝える表現力は見事。そして主題の「おかいさん」の名は半分ほど読み進めたところで明らかになる。茶がゆがもたらす家族の幸福感が存分に伝わってきました。(西樹)

しまった。これは参った。まさか私の出身地の、しかも母が毎日のように作ってくれた「おかいさん」がエントリーされているなんて。厳しい目で審査したつもりなんです。でも、何度読み返しても「おかいさん」のほうじ茶の匂いが脳内再生されました。家族団らんと幸せな食卓。何気ない日常を美しく描いた美しい作品です。(宮脇淳)

●優秀賞(Amazonギフト券10,000円分+同人誌)


▼思い出の土手|juzou(東京都)


【審査員コメント】

子どもだけで外食、しかも子どもたちだけで作って食べるなんて、なんてワクワクと心躍る冒険だろう。そこで遭遇する思わぬ友の「勇気」、カッコイイ! もんじゃが創り出す「子どもたちの解放区」。読むほうまで子どもに戻る。記憶の中の友が、味が、イキイキとよみがえり、駆けまわる。(山田ズーニー)

子ども同士で初めて食事に行った時のワクワク感や緊張感を思い出し、なんだか懐かしい気持ちになりました。幼い頃に「心に残った味」というのは美味しいだけでは表現できない色々な感情があるのだなと改めて感じます。色々な人の幼い頃に心に残った味を、聞いてみたくなりました。(河瀬璃菜)

駄菓子屋と「おばちゃん」の情景を生き生きと描き、地元メシの原点は駄菓子屋かも?と思わせてくれる一編。おばちゃんの、つっけんどんながら底辺に愛情をしのばせ、友人との初めての外食体験を、昔の写真を見るかのように描いた素直な文章に引き込まれました。タイトルに「土手」を据えた作者の心情にも思いをはせつつ…。(西樹)

駄菓子屋ノスタルジー。これはエッセイの一大ジャンルではないでしょうか。販売されているお菓子は平凡。ただ、その店ならではのメニューがあるんですよね。自宅と学校を離れた、子どもたちだけの第3の世界。そこに漂うワクワク感。そしてもんじゃの「ひどい味」。見事な駄菓子屋ノスタルジー3連コンボにやられてしまいました。(宮脇淳)

●審査員特別賞(Amazonギフト券5,000円分+同人誌)


▼ゆっくりじっくり|ロジャー(山口県)


【審査員コメント】

読む人の舌に味を再現して魅せてくれる文章。単なるレシピではない。充分に炒め透き通った玉ねぎ、大量の砂糖、さらに麦みそ、読んでいて口の中はおいしい予感でいっぱいだ。ジブジブ煮込んで、白ごはんにオン! たまらない、食べたい。最も味が伝わってきた作品。(山田ズーニー)

思わず唾を飲んでしまうくらい美味しそうな文章でした。作られていく様が頭の中で想像でき、出来上がる頃には口の中いっぱいにご飯と玉ねぎ味噌を頬張りたい欲求が高まります。読んでいて一番お腹が空く作品です。(河瀬璃菜)

レシピを核に書き進めるスタイルが新鮮な一編。玉ねぎ自体は山口だけの特産品ではないが、代々伝わる独自の調理方法こそが作者の宝物。手順を確認するかのように書いたレシピと思い出をうまく調理している点が◎。(西樹)

実家の出来事を描写した序章が終わり、不意に始まるレシピパート。中盤はひたすら「玉ねぎみそ」の作り方を淡々と、それでいて小気味よく描くことで、読み手の想像力を掻き立てます。これは決定的に、他のエッセイにはなかった「味」でした。入選作品から外すには名残惜しく、特別賞受賞作に!(宮脇淳)


●佳作(同人誌)


▼かしまし喫茶の栗レアチーズ|紙飛行機雲(山口県)


【運営チームコメント】
おばあさまとの思い出が伝わってくるような印象深いノートでした。「てっぺんの栗だけ私にくれた」の一文が思い出を際立たせていて素敵です。

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▼うどんの洗礼を受ける|くまり(香川県)


【運営チームコメント】
お相手の両親に会いに行く緊張感が伝わってきました。香川県はうどんが有名なことはもちろん知っていましたが、「喫茶店のモーニングにもうどんがついてくるのか」と運営チーム一同驚きました。

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▼恋の味|瞳(佐賀県)


【運営チームコメント】
甘酸っぱいエッセイでした。「私はミルク味。彼はあずき。」の一文から、瞳さんと彼の輪郭が浮き上がってきそうです。アイスの棒が斜めに刺さっているというところが興味をそそります。

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▼アカテン|juzou(島根県)


【運営チームコメント】
「赤てん」という料理を今まで知りませんでした。赤てんを通して、おじいさまとおばあさま、juzouさんは世代を超えてつながっているんですね。

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▼オカネチョーダイ|天野アマゾネス(青森県)


【運営チームコメント】
パンチのあるエッセイに、衝撃的なイラスト。思い出の味なのに「トラウマで食べられなくなった」というのが悲しいですね……。

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▼近所のパンダ中華|さとみこんこん(東京都)


【運営チームコメント】
「美味しくはないけど、また来ようかなという味」という表現に納得感がありました。「お宝探偵団」はおそらく、「開運!なんでも鑑定団」のことですよね。誤字が審査に影響してしまいました。次回はぜひ推敲を……!

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受賞された4名の方々、おめでとうございます!

なお、「地味杯2018」に引き続き、今回も同人誌を制作します。現在、鋭意制作中です。

受賞作・佳作に選ばれたみなさまには、同人誌を贈呈させていただきます。手元に届くのをお楽しみに!

また、通販もできればと考えております。もし「参加の記念に、手元に置いておきたい」という方がいれば、ぜひ購入してください。こちらはまた改めてお知らせいたします。

今回のエッセイコンテストを通して、食べ物と思い出は密接に結びついているのだなと感じました。運営チーム一同、エッセイを拝見させていただき、とても楽しい時間を過ごすことができました。

みんなの経済新聞ネットワークとのコラボコンテストは、第2回も「地元」をテーマに開催予定です。またぜひ参加してくださいね。

改めて、たくさんのご応募、本当にありがとうございました!