次のステージへ

長くてマニアックな話をします。
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言わずと知れたご長寿番組「おかあさんといっしょ」(Eテレ)。
子どもの頃だいすきだった番組を、子どもが産まれて、再び観るようになった。
上の子が産まれたのが2008年なので、今のだいすけおにいさんとたくみおねえさんが、うたのおにいさん・おねえさんになったのとほぼ同じキャリアになる。
まだ若いたくみおねえさんに、荷が重すぎるなどなど批判が集中していた様子は、(たくみおねえさんほどではないにしても)若くして子どもが出来て結婚した自分の仕事に対する申し訳なさや後ろめたさのようなものにも重なって、たくみおねえさんの笑顔やキャラクター、歌に、本当に励まされて、なんとか生後2ヶ月半の頃から、仕事と子育てを綱渡りでこなす日々に飛び込めた。
だいすけおにいさんはわたしと同い年なんだそうだけど、高校生の頃から具体的な夢を持って、それに向かって努力を惜しまなかったというエピソードには感動した。
ふたりを勝手に、同志のように思ってた。
当時は、Twitterで同じように子育てしているママたちでTLが埋まっていたので、その月の歌でフォロワーさんたちと盛り上がってたのが、余計に熱を加速させてたかも。「ドコノコキノコ」、「パンパパ・パン」なんかの初登場は、本当に衝撃だった。あと、「ブンバボーン」への切り替わりも。
2010年にふたり目が産まれて、BSおかあさんといっしょが終わって、2011年には元BS~のおさむさんがメーコブに、ゆうくんが犬になって、2012年にはまゆおねえさんが卒業して、りさおねえさんが加入して、わたしは離婚して、時間の流れとともに、おかあさんといっしょも、わたしの環境もどんどん変わって、子どもたちも大きくなった。
もともとフルタイムで働いていれば、おかあさんといっしょをリアルタイムで観ることはできないし、仕事復帰してからは、あつまれ!土曜日を観るとか、放送されるコンサートを観たり、3人で踊りまくるのがせいぜいだった。それでも、自慢じゃないが、完コピできる歌は何曲か持ち合わせてる。「ぼよよん行進曲」とか「夢の中のダンス」とか名曲だよね。
わたしには密かな夢があって、それが、子どもたちと一緒におかあさんといっしょのスペシャルステージに行くことだった。
スペシャルステージは、地方巡業のファミリーコンサートとは違って、さいたまスーパーアリーナと大阪城ホールで毎年夏に行われているものである。
これが、テレビやDVDで観ていると、めちゃくちゃ楽しい。フリーなMCが入るわけではないし、決まった台本に忠実に、ステージが進んでいく。大きな会場が一体になって(もしも観たことがない方がいたら、2010年のステージを観てほしい。わたしは毎度、ラストで、番組終了したBSおかあさんといっしょの3人が子どもたちにお礼とお別れを言って、手をつないでステージを去るシーンで泣いてしまう。おっとマニアすぎた。)。
行きたい行きたいと言いつつも、一昨年は離婚へのモロモロでそれどころでなく、去年も迷ったけど行けず、今年も迷って………、と、気づいたら、上は小学生になって、下も今年で5歳。
よしおにいさんとブンバボーンできる子が3歳児だから、うちはとうに、おかあさんといっしょを卒業する年齢なのだった。
少し焦りはしたけど、どうしても行きたい(わたしが)し、今年を逃したらますます子どもたちは大きくなってしまうし、そろそろだいすけおにいさんとたくみおねえさんも卒業してしまうだろう。バタバタとチケットを購入したのが先月。もちろんアリーナ席は取れず、スタンドのいちばん後席。
そうして、行ってきました。さいたまスーパーアリーナ。
人混みを、ふたりの手を両手にぎゅっと繋いで会場入り。
早く子どもが欲しい、も、仕事もちゃんとやりたい、も、成果が出せているかは別にして、一応は叶えられていて、離婚は望んではいなかったけど、3人、余裕はないけど楽しく暮らしている(と思っている)。
ひとり親だから、って制限はさせたくない気持ちから、できることは何でもやってみるし、家族旅行も年に1度は行くようにしている。でも、ひとりの目には限界があって、例えば夏は海やプールにはひとりで連れては行けないし、両親揃った家と同じところまではやってあげられない。
それでも、ここまで来れた。
満員のホール。人、人、人。
わたしはなんだか、ここまで来れた、それだけで胸がいっぱいで、スタンド席の照明が落とされて、おにいさんとおねえさんたちが登場するときには、もう号泣で、いちばん後席でよかったなぁと思った。
ステージは、楽しくて、さすがに知らない歌も何曲かあったけど、歌って踊って手をたたいて笑って叫んで、ラストもやっぱりひとり号泣だった。
これが、最初で最後の、わたしのスペシャルステージ。
睡魔に負けた下の子を抱っこして会場を出ようと、人混みを再び歩いて、上の子に、「ねぇ、こんなに大きな子を抱っこしてるの、わたしだけだよね」って言ったら、笑ってた。
やっぱり来ていた子どもたちは、うちの下の子よりも小さな子ばかりで、そういう子をお父さんが抱っこしたりおんぶしたりして、人混みがかたまりのまま、動いていく。
女手一つで、なんて気負いはあまりないけれど、まわりのお父さんたちには、負けない。負けてないよね。大丈夫、まだやれる。もっとやれる。
こういうお出かけは、結構、自信がつく。何でもできそうな気がする。
人混みを抜けたら、下の子も歩くというので、3人で手を繋いで歩いた。
周りにいたよちよち歩きのむちむちな子たちに比べて、大きな手にしっかりした足取り。
こんなに大きくなっていたんだね。
おかあさんといっしょ、からはもう卒業なんだね。ふたりとももう赤ちゃんじゃない。
「コンサート、ママが一番楽しそうだったね」って、あーやっぱりもっと小さいうちに連れてきてあげたら良かったーーーー。って申し訳なくなった。ふたりはわたしよりも早く、おかあさんといっしょを卒業してしまってたんだろうな。
そうして、わたしもようやく、卒業できた。
どんどん大人になっていく君たちに置いていかれないように、わたしも、また、がんばるよ。
そして、追記。
だいすけおにいさんとたくみおねえさんをはじめ、おかあさんといっしょに携わるすべての人に、感謝。
いい思い出と、いい節目になりました。
きっと、わたしのように、励まされてるひとがたくさんいると思います。
まだ子どもが赤ちゃんだった頃、黄昏泣きに付き合いながら、一緒に歌って、時には泣いてしたこと、忘れないです。
孫と観れる、なんて日が来たら、この上なく胸熱だろうなぁ。