カエル

私の祖母の実家は奈良県磯城郡田原本町。
祖母は私達を連れてお盆には、里帰りしていた。45年前の田原本町は何もなかった。田んぼしかなかった。店もなかったので、夏のおやつはスイカしかでない。ここでさつまいものツルの煮付けを始めて食べた。意外と、柔らかくて美味しかった記憶がある。砂糖も買いに行くのが大変だったのか、さつまいもから採った(そう聞いた)水あめが保存されていた。おはぎも食べた事があったが、甘さはかなり控えめで喉に詰まった。ほぼ自給自足だったのだろう。台所には店で買ったであろうものが、ほとんどなかった。
公園もなく、カエルや、トカゲだけはわんさかいた。姉たちはトカゲ、カエルは得意だったので、タライに水を入れて、捕まえたカエルを入れて泳がせるか、バッタを探すしか遊びがなかった。道にはとにかく、昼夜を問わずカエルがぴょんぴょこぴょんぴょこしていた。車は、バスくらいしか通らなかったのだ。
お盆なので、夜にお墓参りに行くから、暗い夜道をカエルゾロゾロ、夕立で増水した水溜りにカエルの溺死体があったり、また田舎のお墓なので、整備されてる訳も無く、他所の人のお墓を乗り越えたりで、夜の墓参りは、不気味で、本当に勘弁だった。中学生になった頃に曽祖父が亡くなったので、祖母も田原本には行かなくなった。
へこぼうさんのnoteで思い出した。
私にとって、「カエル」といえば、「田原本」。「田原本」と言えば「カエル」なのだった。