街の化石

お出かけついでに、化石を見つけるのが好きだ。フィールドワークではなくて、都心や街中にいてもできる「化石採集」だ。ただし、画像に収めるだけの。
日本橋高島屋の壁面のアンモナイト。
以前はコンシェルジュから資料をもらって、館内の化石を探索することができた。
今でも資料をくれるのかな…?
小学生の頃、あちこちの百貨店や地下街の壁面に、どう見てもアンモナイトのような、不思議な模様を見つけるようになった。ねえねえ、この渦巻きアンモナイトじゃないのかな…と周りの大人に尋ねてみても、ふぅん?それがどうしたの、という薄い反応だけ。
パソコンで手軽に検索なんて、まだ無い時代だったけれど、化石や鉱物が好きになりつつあった私は、図鑑で調べて「イタリア産の大理石で、化石を含んだものがある」という事実に行き当たった。
ピンクがかった褐色の大理石に、静かに浮かぶアンモナイト。ちょっと可愛い。
1億5000万年も昔の化石に、都会のど真ん中で会えることが面白い。
よく探してみれば、渦巻き型の他にも、槍の先みたいに細長いべレムナイトというイカの仲間の化石や、二枚貝みたいな形もあちこちで見つかる。
大学生になって、社会人になって、誰かとの待ち合わせに大幅に遅れて来られたりしても、私はこうして壁面を眺めていつまでも待っていられた。化石を見つけるたびに、地下街がまるで太古の海の底のように不思議な空間に変換した。
待ちぼうけは喜ばしくはないが、身近なところに発見があるのは、幾つになっても楽しいものだ。
(これはミネラルショーで買ったアンモナイト。表面だけが、ほんのりメタリックな虹色。)
あらためて大理石中のアンモナイトについて検索してみたら、「街で出会える化石」として詳しく解説しているサイトがあった。
なあんだ、私と同じく化石に注目している人が、ちゃんといたんだ。
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