小さい女の子

夏なので不思議な話を。
変な人だと思われるかもしれないけど、わたしはよく変な夢を見ます。
その中の一つのお話です。
わたしが19歳の時のこと。
夢では家の自分の部屋にいました。朝起きる夢でした。部屋を出てリビングのドアを開けました。するとリビングの木目調の壁に女の子がいました。
リカちゃん人形よりも少し大きいくらい。えんじ色のワンピースに黄色のつば広帽子。髪は茶色で長くソバージュにしてました。その子がわたしをじっと見てました。
なんだろう?と思うだけで何もせず前を通過するわたし。
夢の中で翌日になりました。同じように朝で、部屋からリビングに出ると、また女の子がいました。真顔でわたしを見てる。そしてわたしはまた無言で前を通過。
そしてまた夢の中で次の日になりました。朝起きてリビングのドアを開けるとまた女の子。3度目です。
すると、今度は女の子、わたしを確認するとクルッと背中を向けて、木目調の壁にできた小さなドアを開けて、中に入っていってしまいました。入るとドアは消えてしまいました。
女の子のことが不思議で、誰か知らない夢の中の友達みたいな人に女の子のことを話すと、友達は
「怖がらないで大丈夫だよ。その女の子はペコちゃんを守る人だから。今度会ったら挨拶してあげてね。」
と言いました。
夢はこれで終わりです。
で、今度こそ本当に目が覚めました。
ドアを開けてリビングに入ると、驚くことにわたしが夢で見た場所と同じところに人形が吊るされていたのです。
見たことない人形。
えんじ色のワンピースに黄色のつば広帽子。それから茶色のソバージュにした髪。
夢で見た女の子そのままでした。
すぐに母の部屋に行き、あの人形はどうしたのか聞くと、昨夜母が長年勤めて退職したところの社長(女性)が母にプレゼントしてくれたんだそうです。社長の手作りです。
びっくりしたし怖かったけど、夢の中で守る人だと聞いたし、挨拶しろと言われたから、おはよう と言いました。
それから1ヶ月もしないで母が急逝しました。
わたしはそれからすぐ東京に住む兄を頼りに引っ越しました。
お気に入りのクマのぬいぐるみと女の子の人形も連れて。
でもわたし、何故そうしたのか全くわからないのですが、ある夜ゴミを捨てようと、クマのぬいぐるみも女の子の人形もゴミ袋に入れて捨ててしまいました。
ゴミ捨て場に袋を置き、アパートの階段を上がるときに振り返ると、袋がほどけてクマさんが顔を出してわたしを見ていました。
はっきりと目が合いました。女の子も見ていたのかも知れません。
怖くてアパートの階段を駆け上がって部屋に戻りました。
なんで捨てたのか理解できません。
人形の不思議、自分の不思議。