まいこがやめてって言うなら、おれ煙... by まいこ | ShortNote

まいこがやめてって言うなら、おれ煙草はやめるよ、絶対!
そういうことは軽々しく言わないでほしい、とわたしは言った。できなかったときに、嘘をつかれたことが悲しくなるから。昔こんな歌があった気がする。椎名林檎じゃなかったかしら。でも曲名が思い出せない。未来のことなんて誰にもわからないのだから、だったら何も約束しないでほしい。
人には偉そうなことを言っておきながら、自分は過去の裏切りをずっと根に持っている、全然信じていない、ということが改めて思い出されている。もう何度か書いているが、わたしは遠距離の相手に二股をされていた。まだそんな昔のことをぐちぐち書いているのか、と言われたらそうなのだ。思い出したら家でじっとしているのが嫌になって、晩ご飯を食べ終えてから、外に散歩に出た。でもどんどん思い出されて、また悲しくなった。
わたしも阿呆ではないので、薄々おかしいなとは思っていた。彼は、会えない休日に出かけた写真をわたしに送っていた。男性同士では行かないのではないか、という場所や、彼らしくない外出先。でもそうやって疑いが芽生えるたびに、わたしはその考えを打ち消した。
もし他の女性と出かけていたとして、その写真をわたしに送ったりするだろうか?そんなに酷いことがこの人にできるのだろうか?もしそんなにも酷いことをしていたとして、わたしに笑いかけられるものだろうか。まいこに会えなくて寂しい、と易々と言えるだろうか。いくらなんでも、この人はそんなに酷いことはできない。だって、この人は優しい人だから。人の痛みがわかる人だから。
実際には、彼は付き合っていた1年間ずっとそんなことを綽々とこなしていた。彼はもう1人の女性と出かけたら、彼女に撮らせた自分の写真をわたしに送り、また逆の場合も同じことをしていた。
いや、結構酷くない?高等技術じゃない?それとも二股の手引き・初級編なのか。彼はわたしの「そんなことできるはずない」を逆手にとっていたわけである。彼はわたしをずっと裏切っていたわけだけど、それだけではなくわたしの中の「人間像」を覆した。人って、こんなことができるのか。
だって、とても優しい人だったのに。
件の彼が、わたしの友人女性と晩ご飯を食べに行く、と言う。別に友人のことを好きになったって、それは全然構わない。2人が恋人同士になったって、それでちゃんと2人が上手くいくなら、それでいい。ただ、もうわたしのことを傷つけないでくれ、と切実に思う。通り魔的に傷つけていくのは止めてくれ。弟のようだと笑って言える、良い人のままでいてほしい。もう誰かに失望するのはうんざりなんだ。